通販でのお買い物が日常的になった今、大切な人へのプレゼント選びもネットで完結しがちですよね。でも、心を込めたギフトを送る際には、その気持ちを形にする「熨斗（のし）」の存在も大事なポイント。今回は、熨斗の種類とその使用例をご紹介します。

熨斗（のし）とは？

熨斗は、プレゼントを贈る際に、包装紙の上からかける飾りのこと。お祝いや感謝の気持ちを形にして、贈り物に添えられます。熨斗には様々な種類があり、その選び方一つで、贈る相手への思いやりが伝わります。

熨斗紙について

熨斗とは本来、右上の六角形の飾り部分のことを指しますが、最近では熨斗と水引が印刷された熨斗紙を熨斗と呼ぶことが多いです。

熨斗紙には、その形状、色、上に記される文字や模様に至るまで、多様な種類があり、それぞれに特定の意味が込められています。また、特定の目的や特別な相手に贈る際には、表書きや名入れを記載することもできます。

熨斗を付ける場所 – 内熨斗と外熨斗の違い

「内熨斗（うちのし）」と「外熨斗（そとのし）」は、贈り物に添える熨斗の位置による区分です。これらの使い分けは、贈る場面や贈り物の形態、そして贈る相手との関係性によって変わります。

内熨斗（うちのし）

内熨斗は、贈り物の包装紙の内側に熨斗紙を添える方法です。主に、直接手渡しで贈る際に、相手にあまり気を使わせたくない場合や、周りに仰々しくアピールせず控えめに贈りたいときに使います。主に内祝いやプライベートな感謝や祝福のメッセージを伝える際に適しています。

外熨斗（そとのし）

外熨斗は、包装紙の外側に熨斗紙をかける方法で、贈る側の心遣いやお祝い、哀悼の意を明確に示す役割を持ちます。また、受け取る側が外側から熨斗を見て、贈り物の意図をすぐに理解できるため、お中元やお歳暮など公的な場面やビジネス関連の贈り物に適しています。

水引（みずひき）について

水引は、熨斗とともに熨斗紙に付けられる装飾的な紐です。水引の結び方や色、形にはさまざまな種類があり、それぞれに意味が込められています。

水引の色の意味

水引の色にも意味があります。目的に合ったものを選びましょう

• 紅白：最も一般的な色で、祝い事に用います。赤は魔除けや幸福を、白は清潔や神聖を象徴します。
• 黒白：主に弔事で用いられる色で、故人への哀悼の意を表します。
• 金銀：特にめでたいとされる場面や、格式の高い贈り物に使われます。

水引の種類と意味

蝶結び（ちょうむすび）：最も一般的な結び方で、何度でも結び直すことができることから「再び」という意味があります。お中元やお歳暮など贈り物のほか、結婚や出産など繰り返し祝い事がある場面で使用されます。

使用例）

• 出産祝、入学祝、新築祝、還暦祝など各種お祝い。
• 内祝や御礼。
• お中元、お歳暮など季節のご挨拶。
• 粗品、景品、販促品など贈答品。

結び切り（むすびきり）：一度結ぶと解けない結び方で、「一度限り」「絶対」という意味を持ちます。結婚式など一生に一度の大切なイベントに使われます。また、2度起こってはならないという意味で、快気祝いやお見舞い、弔事にも使われます。

使用例）

• 結婚祝
• 結婚内祝
• 快気祝
• 御見舞（熨斗なし）
• 香典返し

あわじ結び：一つの水引を使って輪を作り、その中央をくぐらせることで二つの輪が交差するように結びます。この形状が、絆が強まり、関係がより密接になることを象徴していることから、末永いお付き合いの願いを込められており、慶事と弔事の両方に用いられます。

熨斗選びは、相手への気持ちを伝える大切な一歩。通販サイトのギフトサービスを利用する際も、この熨斗を適切に選ぶことで、心からの贈り物がさらに特別なものになります。

何を選べばいいか迷ったときは、このガイドを思い出して、ぜひ最適な熨斗を選んでくださいね。